地震発生時に、地下水位が高い砂地盤が振動により液体状になることがあります。
これが「液状化現象」です。
地盤が液状化してしまうと、その上に建っている建築物は沈み、地中にある下水管などは浮き上がってきてしまいます。
従来の地盤改良は軟弱地盤を強くする効果はありますが、液状化現象だけは防ぐことができません。
従来工法の問題点
セメントで軟弱地盤を固める「表層改良工法」、セメントの杭を埋め込む「柱状改良工法」、鋼管杭という金属の杭を埋める「鋼管杭工法」は、どれも液状化減少に対して弱く、建物の沈下を止めることができません。
水圧を逃がせない | 杭の下から沈む |
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セメントや鋼管杭は液状化によって発生した水圧を逃がすことができず、結果として水が地表に噴き出してしまいます。 | 杭を打ち込んだ場所からは水が出なかった場合でも、杭のさらに下で地盤がかき回されてしまい、別の場所から水が出て、建物全体が沈下してしまいます。 |
HySPEED工法を採用すると、液状化現象が起きた場合でも水圧を自然に逃がして地盤沈下を防ぐことができます。
液状化して発生した水は、砕石パイルのわずかな隙間に入り込み、隙間から水が漏れるようになります。
このように水圧を逃がすため、一箇所から水が噴き出すことがありません。
さらに、砕石パイルが地盤全体を締めつけているため、たとえ水がしみ出してしまっても地盤全体には影響がでないのです。
実際、東日本大震災では多くの場所で液状化現象が確認されましたが、HySPEED工法を導入した地盤で被害に遭ったという報告はありません。